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アルコール関連障害障害 ―第1回―

 アルコール依存症とは、どんな病気なの

 日本人のストレス解消法として、男はお酒、女はおしゃべりという結果はいろいろな調査から良く知られている事実です。最初は、ストレス解消が目的であっても一部の人達は、今回お話をするアルコール依存症への道をたどります。

 では、アルコール依存症とはどんな病気なのでしょうか。それを知っていただくのに、最適な歌があります。植木等が歌って大ヒットを生んだスーダラ節です。紹介しますと

「♪ チョイと一杯のつもりで飲んで、
 いつの間にやらはしご酒、
 気が付きゃホームのベンチでごろ寝、
 これじゃ身体にいいわきゃないよ。
 分かっちゃいるけど、止められない。
 ほれスイスイスーダララッタ、
 スラスラスイスイスイ ♪」

 この中にあるフレーズ、「わかっちゃいるけどやめられない」というコントロールを失った飲み方になるとアルコールに対する「精神依存」を生じたと医者が判断します。これが病気を判断する材料の第一です。

 第二は、酒に強くなる現象が生じた時に、アルコールに対する「耐性」を生じたと考えます。機会飲酒と言ってたまに飲酒する場合には生じないのですが、家で毎日晩酌をするとか、会社の帰りに必ず一杯というような飲酒習慣になりますと、以前のような量では酔わなくなり、世の中で強くなったと称する状態となり、病気への入門切符をいただくこととなります。

 第三は、体調を崩して飲む量を減らしたり急に飲酒を止めたりすると、発汗や手・体の振戦、不眠が出現するようになると離脱症状と言い、アルコールに対する「身体依存」を生じたと言います。

 第四は、飲酒によって体を壊したり、家庭や職場で飲酒によるさまざまなトラブルを起こす飲み方、「問題飲酒」を認めることです。

 このような、第一から第四まで認めるようになるとアルコール依存症という病気としてはかなり進んだ状態です。第三を除いた状態であれば病気の初期ということもあります。

 みなさん、病気のアウトラインを理解していただけたでしょうか。では、次は依存症と中毒の違いについて述べてみましょう。
 

Copyright(C) 2019 Hiroaki Yoshimoto

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